MRとは製薬会社の医薬情報担当者のことを言います。つまり、製薬会社の営業です。
MRになるためには殆どの製薬会社は大学卒業以上でなければなりませんが、薬学部卒業でなくてもMR(医薬情報担当者)になることができます。薬剤師の国家資格も必要ありません。意外にも薬学部卒よりも文系卒業の方が多いのです。
それは営業という仕事になり、学生の薬学的な知識よりも。人柄や人とのコミュニケーション能力を重要視しているからです。
エントリーシートを通った人を見てみると決して有名大学ばかりではありません。聞いたこともない大学の人もいます。実際のMRの人の中にも、びっくりするような大学出身の人もいました。
学歴よりも人間重視だということが良くわかります。しかし、何かに秀でている人が多い気がします。
薬品を取り扱う場合、一拠点に1人の管理薬剤師の常駐が必要ですので、各支店や営業所に1人は薬学部卒のMRがいます。
2016年以降の専攻分野別の統計はありませんので、2015年の統計ですが、文系の人が過半数以上の56.9%に上ります。
専攻分野 | 人数 | 割合 |
---|---|---|
文系 | 26,989 | 56.9% |
理系 | 13,158 | 27.7% |
薬剤師 | 6,244 | 13.2% |
その他 | 1,045 | 2.2% |
不明 | 16,699 | ― |
総数 | 64,135 | ― |
参考 2016年MR白書
MR(医学情報担当者)は、入社すると、MR認定試験を受けるための勉強をします。このMR認定証を取得しなければMRとして働けないことはありません。なかなか合格せずに、毎回認定試験を受けている人もいました。しかし、合格率は高く、文系理系は関係なく合格できると思います。
文系理系の成績を見ても、文系だから不利ということもないと思います。
このMR認定証がなければMRとして立ち入れない病院もあると聞いたことはありますが、私の周りではそのような病院はありませんでしたし、MR認定証を提示するように言われたこともありません。(お医者様との世間話で一度MR認定証を見せたことがありますが)
MR認定証は一度取得すると、5年毎に更新手続きをします。製薬会社に勤めている場合は所属の企業がMRセンターに報告するので、MR個人で更新手続きをする必要はありません。そのため製薬会社のMRは年間に100時間以上の社内教育、または個人で勉強しなければなりません。
企業に所属していないMR、退職や転職したMRは、5年毎に更新手続きをすることができます。その場合、一定の補完教育を受講しなければなりません。
企業に所属している間は、企業でこの教育がなされます。
MR認定センターは2月1日、2021年12月に実施した第28回MR認定試験の合格者数は1159人で、合格率は78.2%だったと発表した。
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新規受験者 | 1454人 |
再受験者 | 29人 |
合計 | 1483人 |
2016年 | 2022年 | |
---|---|---|
MR数 | 64,135人 | 51,848人 |
MR認定証取得者 | 62,501人 | 50,725人 |
MR認定書未取得者 | 1,634人 | 1,123人 |
MR認定書取得率 | 97.5% | 97.8% |
管理職数 | 8,033人 | 7,727人 |
管理職のMR認定証取得率 | 95% | 96,9% |
新卒の場合は、4月に入社し研修が始まります。学術的なことから、ロールプレイングや営業のマナーについて、そして車の運転に自信がなければ自動車学校に数時間行き練習します。
何よりも重要なのがMR認定試験のための勉強です。受からなくても特に問題ないですが、全員が受かるような勉強法で学んでいけると思います。
個人でも勉強しますが、10月から12月までは度々MR認定試験のための研修があります。会社側がしっかりとしたMR認定試験の対策を行っているので、100%近く取得できると思います。