MRとは製薬会社の医薬情報担当者のことを言います。つまり、製薬会社の営業です。医学的な専門知識も必要ですが、このMRという職種は、文系出身の人が多いのも事実です。では、専門的な知識を養うためにどのような研修があるのでしょうか。
他のページにも記載していますが、MRの殆どは大学卒業以上になります。しかし、理系や薬学部卒業よりも文系卒業の人が多く、全体の56%も占めています。専門的な知識を学ぶ上で、薬学部と理系・文系卒の差はないと思います。
企業により差はありますが、MRの研修期間は6ヵ月間です。4月入社し、10月まで様々な研修を行います。研修期間に同じ場所で、同じ目標yに向かって学ぶことにより同期の人との繋がりが深まります。
6ヵ月の研修が終わると全国各地の赴任場所が決まり、それぞれ違う場所に赴任します。赴任先でも1年間は研修期間となり、一人で決め行動することはありません。(小規模の医薬品メーカーの場合は1人で行動させる場合もあります)
研修の内容は社会人としてのマナーから学術、法的な事柄まで学びます。
薬事法、PL法、独占禁止法、個人情報保護法などいくつかの法律について知っておく必要があります。また、MR認定試験には法的な問題も出ます。
MRは各個人にPC、iPad、スマートフォンが支給されます。医者への説明でiPadを使い資料を見せたりしますので、それらの使い方を学びます。短い時間で効率よく仕事をこなすためには、iPadなどの使い方も熟知しておかなくてはなりません。
反対に、過剰にiPadなどを使っていると本部より通信費の請求がきたりします。使いこなすことが大事です。
以前は、MRが自分で資料を作っていましたが、様々な問題となる可能性もあるので、今は自分で資料を作ることは企業で禁止されていることが多いと思います。資料作成の方法までは教えないと思います。資料は決められた資料を使うことになります。
話し方やこう言われたら、こう答えるなどロールプレイングで身につけていきます。
3分間話法は、3分で物事を伝える話し方です。その方法を学び話法を作成します。
自分の会社の薬について学ぶのは当然ですが、対抗品についても学びます。対抗品とは同じ疾病に対して効果のある他社の薬のことです。
10月に各エリアに赴任となります。小規模の医薬品メーカーならば、赴任後するに1人で医院に訪問に行くこともあると思いますが、知られている製薬会社ならば、1年間が研修期間となります。
この間は一人で決断して行動することはないと思います。
新人の場合、運転免許証を持っていても運転経験が浅い人が多いです。運転に自信がない人は自動車学校に数時間行くこともできます。
交通違反で免許停止になった場合は、当然車の運転はできません。事故を起こした場合、それぞれ企業のルールがあるようです。3回事故を起こせば1ヵ月運転禁止になるなどルールが決められています。
赴任した後、12月にMR認定試験があります。赴任後も度々試験のための研修があり、赴任先にいることが少なくなります。
新人研修リーダーがいて、新人教育プログラムに沿って新人研修を行います。
赴任後1年間は担当エリアは持ちません。赴任地の様々なメンバーと同行することによって、MRとはどのようなものかを学びます。
小規模医薬品メーカーならば、メンバーと同行し、引き続きそのエリアを持たされることもあります。
何時にどこに行くかも先輩MRと計画を立て、どこに行ってどのような話をしたか記入する日報も先輩MRに添削してもらいます。説明会を行う場合は、先輩MRの前で練習後、説明会に臨みます。
医師や看護師、薬剤師などに、自社製品について説明することです。病院や診療所の場合は病院の学術担当者に交渉し従業時間後に説明会の時間を取ってもらいます。医院の場合はお昼休みの時間にお弁当を食べながら説明会を行う場合が多いです。